恋人ごっこ







今家に帰っても、親は仕事で居ないだろうなと思いながらも、


優斗が急かすので、そのままおとなしく家に帰ることにした…。




優斗に上着を貸してもらって、家まで送ってもらった…




当然だけれど、

家には灯りがついていなくて、



いつものことだけど、

なぜか
少しだけ寂しかった……







キッチンに入れば、

作りかけのケーキも、
出しっぱなしだった器具も、全て片付けられていた…。



私のケーキは捨てられてしまったのだろうか…


100点満点になれなかったケーキだ、捨てられて当然かもしれない…




そんなことを考えてしまうと、ため息が自然と溢れてしまった…。




しかし、

冷蔵庫を開けてみると、
作りかけだったケーキは、完成された状態で入っていた…



取り出して見てみると、

あの台無しになったクリームの部分は、それを隠すように人形型のジンジャークッキーが添えられていた……




そのクッキーを作ったのは、


たぶん

お母さん…




甘すぎるクリームに合うような、甘さ控えめクッキーだった…。