恋人ごっこ





「 …神菜、大丈夫だよ 」



優しく抱き締めてくれる暖かい体温


優しい声



「 神菜の親は、神菜のこと嫌いになんかならないから… 」




それだけの言葉で、

すごく安心している自分がいた……




優斗の言葉だから


信じられる

安心できる









「 誰も神菜のこと嫌いになったりしない。

俺は絶対に嫌いになることはないよ。」



自信満々にそう言う優斗

そんな様子が嬉しくて、どこかおかしくて、


笑いたかったけれど、

胸がいっぱいで、
やっぱり涙しか出てこなかった……