恋人ごっこ





「 …あのね、優斗、」



「 ん?どうした?」




「 …ごめんなさい。


…プレゼントと、

ケーキ 持って来れなかった…。」




言ってしまうと、
すごく申し訳ない。


せっかくのクリスマスなのに…




自然と俯いてしまう私の頭を優斗が軽く撫でる。



「 別にいいよ。


…それより、

なんかあった…?」




「 ………。」




尋ねられても、私は答えられなかった…。


家族を大切にする優斗に、親に大嫌いなんて言ってしまったことなんて言えるわけもない。





黙っている私に、


「 言いたくなったら言えよ。」

と、優斗はそう言ってくれて、



それから
暖かいミルクティーを入れてくれた…。