恋人ごっこ






…そんな私をよそに、

ユミは私と優斗を見て口を開いた…




「 …あれ?


そういえば、

神菜も南君も、2人ともなんで居残って…」


不思議そうにそう言いかけるが、すぐに事情を飲み込んだようで言葉は途切れた。



「 2人ともまた付き合うことにしたの!?」


と、ユミが驚いたように私と優斗を交互に見た。


私と優斗は顔を見合わせ、

そして
ユミに向かって同時に頷いてみせた…




なんだかちょっと照れくさいかも…。








頷いた途端に、

ユミは瞳を輝かせ、
まるで自分のことのように喜んでくれた…



「 おめでと~っ!!超嬉しいっ!!

ほんとに良かったぁ~!」



と、興奮した様子で
彼女は私に抱きついた。








…なんだかんだで、

この子にはいつも心配掛けていたと思う…


私のこと、
いつも気にしてくれてて…





…改めてそう思うと、


私も、ユミを抱き締め返せずにはいられなかった。