恋人ごっこ







晶ちゃんと秋さんという

大好きな2人に変態呼ばわり(実際 変態だけど…)された春兄ちゃんは、


ショックのあまり、伸ばした手はもちろん、全身が固まってしまっていた…。







「 お義兄さん、ごめんなさいっ、


晶ったら、すぐに人の言葉ばっかり真似して遣っちゃうの。

あんまり気にしないでください…、」



朋華さんは慌ててそう言った…。





…しかし、
人の言葉真似するって言っても、


この変態野郎 なんて言葉

5歳児の女の子が耳にする機会なんて、そうそう無いだろうと思う……



それはあきらかに嘘だと判ってしまう切ないフォローだった…。







そんなことを私が考えていると、


優斗が、

「 神菜、そろそろ教室戻んないと…、」


と、声を掛けた…。




( そういえば、教室に戻る途中だったんだ… )






このやり取りの行方も気になるけど、

クラスで点呼があるし…







…そんなわけで


渋々ながら

その場を後にすることにした…。











教室に向かう途中





「 …あの4人 大丈夫かな……?」


と、私が優斗に尋ねると



朋華さんと晶ちゃんをよく知る優斗曰く
「 なんとかなる。」らしい……




優斗も意外と楽天家だ…