恋人ごっこ







すでにメロメロな春兄ちゃんが、

晶ちゃんに向かってそっと手を伸ばした…




普通に撫でるだけだろうけど、なんだかその手つきは エロく見える…。






…あと少しで、春兄ちゃんの手が頭に触れるというところで、



晶ちゃんが
信じられないような言葉を吐いた。









「 触んなっ!!

この へんたいやろうっ!!」




「!? 」






5歳児の女の子が、
まさか こんな言葉を吐くとは…



まだまだ舌足らずな口調ではあるが、晶ちゃんは春兄ちゃんに対し、


はっきりと言ったのだ…






 この変態野郎 と…。








子どもというのは、

正直であり、時として残酷な生き物である……















「 晶っ!!なんてこと言うの!!」


と、朋華さんは慌てて晶ちゃんを叱るけど、






「 いや、晶は間違ってないよ。」


秋さんの方が、そう言って晶ちゃんを庇った…






しかしそれは、
言外に、実の兄を変態と認めるということに他ならなかった……