恋人ごっこ











……そのまま階段を下りたところで、


再び、秋さんたちと出会った…。




「 あ〜!

優ちゃん!神菜ちゃん!!」


朋華さんが嬉しそうな顔をしてこちらに手を振った


反対側の手には、

さっき会った時には眠っていた娘の晶ちゃんの手を繋いでいた…。







「 ゆーちゃん!!」


その晶ちゃんは優斗の姿を見つけると、

嬉しそうに優斗のもとに駆け寄って来た…






「 ゆーちゃん!抱っこ!!」

「 ん。」





そう嬉しそうな声を上げて、優斗に向かって両手を広げた。


優斗も、慣れた様子でそのまま晶ちゃんを抱きかかえる。





ほほえましいそのやり取りに、

私も自然と笑みがこぼれた…









…しかし、



「 ゆーちゃん、だいすき!」


「 !? 」



晶ちゃんが言いながら、

突然 優斗の頬にキスをしたのだ…







( 優斗のほっぺにチューなんて、私もまだしたことないのにっ!! )




…そう思うと、

ちょっと悔しくて、大人げない私は自然と頬が膨れていた。








拗ねる私に、



「 ごめんね、

晶はキス魔なの、」


と、朋華さんと秋さんが苦笑いして謝った