恋人ごっこ











学校文化祭の、

こんな しょっぼい喫茶店であっても、



秋さんが居るだけで、
すごくすごくお洒落なカフェに見えてしまう…。





その長い足を組んで、優雅にコーヒーを飲む仕草に


私はもちろん、
周りのみんなも、うっとりとしているのだった……












声を掛けるのも忘れ、

ついつい うっとりしたままでいると、





「 あ!神菜、」


と、私を見つけた秋さんが、素敵な声で私を呼んできた。



みんなの視線が一斉に私に集中する…








…こういうのはもう慣れっこなので、


いつものようにみんなの視線を無視し、

私は秋さんの方に駆け寄って行った…