教室に入ると、
HRが終って1限目の授業が始まる少し前だった…
優斗は
いつも通りに声を掛けてくれたけど、
私は、
それに返事をする時
視線を優斗から外してしてしまった…
優斗の顔がまともに見れなかった……
すぐに授業が始まったので、それからは言葉を交わすことがなくて、少しホッとしてしまう…。
…休み時間になり、
私は、覚悟を決めて
優斗を
屋上に連れ出した…
「 ……優斗、
昨日 ケータイ忘れてったよ 」
そう言って、平然を装いながら優斗にケータイを渡した…
「 あぁ、神菜が拾っててくれたんだ…
俺、朝からずっと探してたんだよ、
ありがとな。」
そう言って嬉しそうに笑う表情に、
胸が痛くなる…
…優斗は誰のために
そんな風に
笑ってるんだろう……