恋人ごっこ






「 ……って、こんなこと話とる場合とちゃうやん!?



あの2人追いかけるで!」






そう言ってユリはまた私を引っ張り、2人の後を追いかけた…













「 優ちゃん!!
今日はうちでご飯食べてってね?


いっぱい材料買って来たんだから!」



「 …ん。ありがとな」





そう言って、優斗は彼女の手から買い物袋を取り

そのまま荷物を持つ…










「 ラ・ブ・ラ・ブ・す・ん・なぁ~…っ、」




恨めしそうな顔をしたユリが、呪うような念じるような感じで呟いた…







そんな姿を見ながら私は


この子が一緒で良かったかもしれないと、そう思った…






ユリがありえないくらい取り乱すものだから、

私の方は冷静でいられるのだ…













…とはいえ、



ユリが居なかったら、

こんな現場を目撃することにもならなかったのだけど……