恋人ごっこ





とりあえず

優斗にケータイを届けることにした。




急いで階段を降りて優斗を追いかける…









昇降口まで行くと優斗の姿があって、

声を掛けようと口を開く







…しかし、





「優斗せんぱーい!



帰っちゃダメですよー!
文化祭まで、あんまり日にちないんですから~」



と、ユリが優斗に声を掛けていた…



ユリは相変わらず可愛い笑顔を優斗に振りまいている…





そんな様子に


私は口を開いたまま、
影に身を潜めて2人の様子を見守った……

























「 悪い…



今日は、ちょっと…

人に会いに行く用事あるから… 」





ユリの言葉に優斗が
困ったようにそう答える









「 …えぇ〜、

それってぇ、女の人ですかぁ~?」



と、冗談っぽく尋ねるユリだけど、


口調とは裏腹に
その目は真剣だった……










「 あー…、まぁ。」



優斗が、

笑って頷いた…