恋人ごっこ











春兄ちゃんを黙らせて、

改めてタモリ君の話を聞いた。






すると、

彼が話し出したのは、なんともあっさりした理由だった…







「 …俺は、先輩たちに付き合って欲しいと思ってます。




…それなのに、ハンバーガー屋のことで愚痴り出すんで

ああ言えば、先輩の意識が逸れるかなぁって思っただけです… 」



「 …そんな理由で?」






…言われてみれば、今まであのモスバーガーでの衝撃は忘れていた…






「 …まじで俺は、

先輩たちに付き合って貰いたいんすよ。」




「 ………。

あのさ…、どうしてそこまで協力してくれるのか、聞いてもいい?」






面白半分でスーパーバイザーやってただけくせに、


なんで今さらこんなに本気になってくれるのか、不思議でたまらなかった…






しかし、タモリ君は



「 …それは、こっちの事情ですから気にしないで下さい…。」





と、なんとも意味深なことを言うだけで、

それ以上はなにも言わなかった…。