恋人ごっこ




わけが判らずにいると、

タモリ君は



「 俺は先輩のことほんとに好きっすよ。」




真顔でそんなことを言ってきた…




そしてその後に、

…あと、と付け加えて言った。




「 …あと、優斗さんも好きです。」



( えぇーーーーーっ!?)







「 ホモ!?


ホモなの?タモリ君…」


驚愕する私が瞬時に導き出した結論はこれだった…。






「 ―…違っッ!!

ホモじゃないっすよ!?」






私が尋ねると

タモリ君は顔を真っ青にして首を振り、大声で否定した。










「 ―……神菜ぁ、今の葛喜にホモ発言はダメだぞ…、」


…そう言って、いつ帰って来たのか、春兄ちゃんが割り込んで来た。





「 ……最近な、


俺と葛喜のやおい本が漫研から出回ってんだから……、」


うんざりしたようにそう付け加える…







( やおい本って……、)





…一瞬、私の頭のなかで、この目の前の2人が絡み合うシーンが浮かんでしまい、


思わず吹き出しそうになった……