「 …俺も、早く終わらせて欲しいです。
クラスの方が忙しいんすけど… 」
私に続いてそう声を上げたのは、珍しくやる気のないタモリ君。
…この完全にアウエーな状態でも、空気の読めない春兄ちゃんは、
「 その前に、ちょっとトイレ~ 」
なんて呑気に言いながら生物室から出て言ってしまった……
「 ………。」
「 ………。」
( ……あ、マズい。
タモリ君と2人っきり…… )
「 …あの、先輩 」
「 …っ!!
はっ、はいィィッ!? 」
ふいに呼ばれたから、
思わず変な声が出てしまった。
「 …どうかしました?
あ、もしかして意識しちゃったりしてます? 」
そんな私に、クスリと微笑んでみせる余裕たっぷりの彼…