恋人ごっこ






だけど、そんな私の言葉に、優斗は…




「 いや、無理しなくていいから… 」

と、遠慮がちに断った…








「 ………。


無理ってなによ…、私これでも料理できるよ? 」



少しムッとなる私

優斗は、そんな私から顔を逸して小さくこう言った





「 ……この前、お粥作ろうとしてリゾットになっただろ…」




「 っ!? 」







( …うわっ、


あの時のことバレてたんだ…、)



優斗の言葉に、私は一瞬言葉に詰まった。

けれど、名誉挽回のためにも私は慌てて声を上げた。








「 …それとこれとは、全然関係ないからっ!!


とりあえず、私に任せてみてよ!!」



そう言って私は台所に立った






そして、


数十分後……










「 奇跡だ…… 」


テーブルの上の出来上がった料理を見て、優斗が呟いた…


自分で言うのもあれだけど、それなりに本格的なパスタ料理が出来たのだ…。








「 失礼な…、だから言ったじゃん。」


と、口調は怒っているものの、顔はニヤける私




名誉挽回できたみたいで本当に良かった…