恋人ごっこ






優斗は無言で私の前に座り込んだ





俯いている私には、
胡座をかく優斗の膝だけが見える…










「 …あぁ、もしかして

前に言ってた、好きな奴についての悩み?」





優斗が一人納得したように私に聞いた…

誤解はありそうだけど、間違ってはいない…。



俯いたまま頷いた。






「 …それで その、


優斗には、好きな人とか居ないのかなぁ って、思って…… 」





「 ……俺?


いや、俺は別に………


……って、俺のことは、関係なくね? 」






いえ、当事者です。

とは言えない…