恋人ごっこ





ふわふわの白い毛に

くりくりとした満月みたいな瞳をした猫は、


私を見上げて、愛らしく鳴く





「 にゃー、」



「 可愛い~~っ!!」







人見知りなく、私の足にすり寄ってくるその猫を思わず抱き抱える。





「 神菜、猫平気?」



「 うん!大好きっ!


…ってか、優斗猫飼ってたっけ? 」





確か、前来た時は猫はいなかったはずだ…。



私が尋ねると、


優斗の口からは思いがけない人物の名前が飛び出した









「 ……いや、葛喜から預かってるだけ。」



「 …………カズヨシ? 」







( …って、 え?



それって まさか…… )








「 神菜と仲良い1年の… 」











( …タ、タモリ君っ!? )