恋人ごっこ







とりあえず手近なファミレスに入って、優斗が私の話を聞いてくれた。





…けれど、

親が好きになれないってことだけ話して、その後は理由もなにも話せなかった…。





優斗には、そんな話しちゃ駄目だと思った。優斗も、なにも聞かなかった……。











「 …そろそろ帰る? 」





時間を気にしながら、優斗が言う。






その言葉に、

思わず気分が重くなる。





「 …うん、そうだね。帰ろっか? 」



「 …………。」





笑顔を貼り付けて答えると、優斗が考えるように、少し黙り込んで


それから……







「 ……ウチ来る?」


「 ………へっ!?」








とんでもないことを言い出した……。