思い出した私は
慌てて優斗に電話を掛け直した。





数秒のコールのあと

優斗が出た









『 ――…神菜? 』





「 うん。ごめん、お風呂入っちゃってた… 」






『 そっか、良かった。
なんかあったのかと思った… 』




電話越しに安堵のため息が聞こえた。





「 ほんと ごめんね、」




『 いいよ、

それより 神菜… 』






「 ん? 」






『 …泣いてない?』



「 ……えっ、」









優斗が突然そんなこと言い出した…





そんなことない。と、言い返すつもりだったのに、




私の頬には、

無意識に流れる涙があったのだ……