…そのまま家に帰り、
私はすぐにお風呂に入った。
心地良いお湯につかりながら、優斗のことをぼんやりと考えていた…
そしたら、
なんだか涙が出てきて止まらなくなった…。
…しばらく泣いたあと、
お湯と一緒に涙を拭い、
お風呂から上がれば、
母親が帰って来ていた…
「 あら、神菜?居たのね、」
顔を合わせれば、
平然とそんなことを言ってのける母
…それでも
娘の泣き顔にさえも気が付けないその無関心さが、今は有り難かった…
「 居るよ。
それより仕事は? 」
「 今日は病院行って来たから、休むことにしたの、」
「 病院…? 」
その言葉に
心臓が
嫌な風に脈打った…
これ以上は
聞いちゃ駄目だ。
…そう思うのに、
「 どこか悪いの?」
と、気がつけば聞いてしまっていた私。
「 違うわよ。 」
母はどこか疲れたように首を振った…
そして、
私にとってもっとも聞きたくない言葉を口にした…
「 …堕ろしてきたの。」
「 ………。」
…なにを?
なんて聞くほど、
私も、もう子どもじゃない…。
…ましてや
このやりとりが、
3回目ともなれば、なおさらだった…