「 …もし、神菜さんが告白されていた。
なんて言おうもんなら、優斗はきっと焼きもち焼くだろうしね、」



「 優斗が焼きもち!?
あり得ないですよ!!」






片平さんの言葉に

思わず叫んでしまった…





…って、私の馬鹿っ!!



片平さんには優斗と私は恋人同士なのに、

なに本音言ってんのよ…!?



そう内心で自分を罵る…






「 …どうして?


神菜さんが思っている以上に、優斗は君のことが好きだよ? 」





優しく微笑んでいる片平さんに、

私はこれ以上のボロを出さないように黙った。







すると片平さんは、少し考えるように


静かに
少しづつ話始めた…





「 …優斗がね、



高校に入ってから付き合ったのは、

神菜さんだけなんだよ。





いや…、

"高校"と言うよりかは、


"薫(カオル)さんが亡くなってから"

と、言った方が正しいかな…、」






片平さんは、どこか淋しそうな目をして小さく笑った…








 ………"薫さん"?