恋人ごっこ







「 ………。」



「 ……そろそろ出ますか。」




あまりの光景に口が開いたまま塞がらない私


気を利かせたタモリ君がそう言って、早々とお店から出たのだった…















「 …大丈夫ですか?」




「 ………。」






優しい言葉が、逆に切なくなる…







「 ………、


別に 優斗とユリが一緒に居た事は良いの…
気にしない。



私たちみたいに、デートってわけじゃないかもしれないし…


でも… 」





一息にそう言い切って、


深呼吸をする。






大きく息を吸い込んで、
道端にも関わらず私は叫んだ…