恋人ごっこ







私とユリ


2人だけ取り残された公舎裏……









「 えー…っと、


 …大丈夫だった? 」










ユリは泣いているのか、
俯きながら頷いて答える











どうしたものかと視線を泳がせると、












公舎の窓

生物室から顔を覗かせる男 2人が目に止まった







春兄ちゃんとタモリ君が静かにこっちを見ていたのだ…。





ということは、

さっきのやりとりも見られてた…!?






――最悪…っ、












「 …とりあえず、向こう行こ!」




そう言って私は、


彼女の手を引いて その場所から立ち去った…