「 こらぁっ!!
なにやってんのっ!!」
怒鳴って割り込めば、
ユリを取り囲む子たちは、ちょっと怯んだけど すぐに開き直る。
「 関係ねぇだろ!!」
「 邪魔してんなしっ!」
( ……。
…あらあら、
なんて生意気な… )
下級生ということもあるせいか、
不思議と恐くはない…
「 こらっ!!
先輩に向かって、その口の利き方はなによっ!?」
"先輩"という所だけやたら強調してわざと怒った声で叱り付けると
少し怯むけど、また威勢良く言い返してきた…
「 う、うっせーよ!!」
「 そうだよ!!
アンタだって、コイツに彼氏盗られたくせにっ!!」
「 っ!?」
さすがにこれは
精神的にダメージが強かった…
「 ……世の中には、人には言って良いことと、
悪いことがあるってもんでしょ…、
…これ以上言ったらただじゃおかないわよ」
静かに睨みつけながら、そう呟くと
さすがにマズいと思ったのか、その子たちは大きな舌打ちだけを残してその場から立ち去って行った…

