恋人ごっこ




「 ……あー、


でも、神菜なら話しても平気かも… 」




「 ……え?」






ふいに優斗が

そう呟いて、


「 話しても良い?」

と私に尋ねる。






驚きながらも私は、

「 うん。」と頷いた…








「 ………あのな、気付いたと思うけど…



うちには、
母親がいないんだ…







……3年くらい前に、


死んだから… 」





「 ………うん、」







優斗は淡々と話す。


私はただ頷くだけ……










「 片平さんと俺とは、血が繋がってない。


…あの人は、

母さんの再婚相手だったから…… 」



「 ………。」


どう返事していいかわからず、ここでも ただ頷いて応えた




すると

そこで降りる駅に着いたので

優斗も口を閉じた…