私にお願い事なんて珍しい…
というか 初めてかもしれない…。
何事かと、そのお願いを聞いてみる…
「 ユミさんのメアド教えて欲しいんすけど…」
「 ……はぁ？」
（ ユミのメアドって……
まさか、
ユミに気があるとか…!?）
「 ダメダメ！！そんなの許しませんっ！！」
私は慌てて首を振った。
この野獣にユミを差し出すなんて、私には出来ない。
「 えーっ、良いじゃないっすか。」
タモリ君がむくれる。
「 ダメったらダメ！！
ユミに手出したらただじゃおかないからね！？
…っていうか、
ぶりっ子は嫌い とか、
前に言ってなかった？」
「 ユミさんは、特別っすよ。」
「 ………。」
いつも無気力そうなこの男の子が、こんな風に積極的になるから少し驚いた……
ユミとタモリ君って、なにかあったのだろうか…。
…あるとしたら
あの休み時間の時に…？
うーん
わからん……。
