恋人ごっこ







「 なにあれぇ~っ!?


あの子誰!? 南君と仲良さ気に話してるよ~!!」




先に声を上げたのは、ユミだった。






「 ………優斗の部活の後輩で、ユリっていう1年 」



「 ついでに、


成績は学年2位。」




私の言葉にタモリ君が付け足しする…。





学年2位って…

超可愛いくせに、勉強も出来るなんて反則だ。


優斗も学年上位の方だし… ますますお似合いに思えて虚しくなる。






「 ……ちなみに、 学年1位は俺ですけどね。 」



「 ……。


アンタ、自慢したかっただけでしょ… 」



この憎たらしいほど完璧なタモリ君にツッコミを入れていると、








「 ユミ、ちょっと邪魔して来るね!!」


突然ユミがそんなこと言って、優斗たちの方に行こうとする。


私が慌ててそれを引き止めるとユミが、




「 だいじょうぶっ!

ユミに任せてよ!!



人の恋路を邪魔する奴は許せないもん!!」




そう言って私の手から離れ、彼女は、ユリの恋路を邪魔しに行ったのだった……