恋人ごっこ






「 うわっ、なにやってんすか、先輩… 」



後ろから、そんな冷たい声が上がる




振り向けばタモリ君が、


どん引きとでも言う表情で立っていた…








「 先輩、南先輩に相手にされないからって、


同性に手出しちゃまずいっすよー 」



そう言って意地悪く笑うタモリ君




「 な、なに馬鹿なこと言ってんのっ!?


先輩をからかうんじゃありません!!」





慌ててユミから離れて私がそう言うと、


タモリ君はお腹を抱えて笑う…




( くっそぅ、タモリ君め… )






今さらだけど

きっと彼は私を先輩だとは思っていないんだろうと思う…。










「 …それは、さておき、星野先輩


アレ良いんですか? 」




一通り笑い終えたタモリ君が、真顔に戻って私を見る。





「 …アレって? 」




なんの話しだろうと、
首を傾げる私に




タモリ君は、呆れたような表情をする。







そして


「 前方 左側をご覧ください…。」




ガイド風にそう促され、


何事かと言われた方向に顔を向ける






すると



長い廊下の


前方 左側





そこには



優斗と、ユリの姿があったにだった。