どうせ隙間風でも吹いたのだろうと考える。

 ランプで足元を照らそうとして、そう言えばここは他と比べて随分と明るいことに気づいた。

 見回すと、なるほど辺りをぐるりとロウソクが囲み照らし出されている。

 これではランプは必要ないだろう。



 そこまで考えて、ぞわりとした。



 さっきまではただめんどうだと思いながら歩いていたので大して気にもとめなかったが、なぜこの使われていない教会のロウソクに火が灯っているのだろうか。



 町の住人がつけた? 怪奇現象が起こっていると恐れているのに?



「……一体、どうしてロウソクがついてるの」