春流は黙ってあたしの話を聞いてくれた。 そして 「レイがいいならいいんだよ。」 と言ってくれた。 春流のこの言葉であたしは助かった。 この言葉が最初の魔法の言葉だったのかもしれない。 あたしは,この時,魔法の言葉の存在を知らなかった。 そして, どれだけ助かるか。 どれだけ思い出ができるか。 どれだけ悲しむか。 こんなこと,知るよしもなかった……