ラスト・メール


私たちはいつものように別れた

友達として…



「じゃあね」



「それじゃあ、また今度」



私はマサキに背を向けて
あるきだす


手には携帯


れーくんへ電話


いつもなら絶対に振り返らない

なのに




今日は振り返った






――――マサキと目があう



背を向けて歩き出したら

お互いの姿なんて
知らんぷりで歩いていってるんだと思ってた

マサキは私を見ていた

たぶん今までも


私は焦って体を進行方向に向ける




ちょうどよく電話がつながった



『もしもし?美緒?』

「れーくん。今から会えるよね?」