「……携帯で連絡とれないのか?」


一旦落ち着いた11人は
山本の言葉に耳を傾けた。

「携帯……」

皆いっせいに自分の鞄を漁る。


「なくなってる!!」

「俺も!」

「あたしもー」


皆なくなっているらしかった。



「あたしポケットん中
入ってんだけどー」

瑠奈が言った。


「まじか?!それで連絡…」

今田が言った瞬間
ドアが勢いよく開いた。


黒ずくめの奴ら……



「次、外部と接触しようとした場合
全員即刻殺す。
覚えておけ。」



あの機械音を出し
瑠奈の携帯を奪って去った。




「俺等…監視されてるぞ。」




山本は静かに言った。


「親が心配して学校に
電話掛けてきたら助かるかも…」


千佳がおずおず口を開いた。


「なんかあるよ…
タネがあるんだよ…
あいつらは普通じゃない…」

さっき倒れた真理子が
震えながら言った。




17:00
ゲームはまだ序章にすぎなかった。