「2年3組の皆さん。
こんにちは。」


流れてきたのは
無機質な感情のない
背中がゾッとするような声。


あの万引き犯などが
テレビで声を変えて
出てくるような………


皆は口をあんぐり開け
スピーカーを見ていた。


「皆さん。
これからゲームを
してもらいます。
逆らうことはできません。」



は?



「誰だよ!てめぇ!」

一人がスピーカーに
向かって吠えた。

意味はない。
向こうには聞こえない。



しかし


「君、私語はつつしむように。」


聞こえるはずもないのに
応答が返ってきた。


恐い………



「や…なんなの?ゲームって何?」


由紀の顔は
すっかり青ざめている。



「君達には一週間以内に
この中で恋人を作ってもらう。
11人だから全て恋人同士に
なるのは不可能。
しかし、恋人ができなかった者は
一週間後、











有無を言わさず死んでもらう。」






教室中が凍り付いた。