「意味わかんねー!
死ねよあいつ。」

あたしは鬼ゴリラが
去った扉に向かって
吐き捨てた。

「夏美もちゃんと
鬼ゴリラの時は起きときな!」


そうそう、この人は
あたしの友達 工藤由紀。


「でもさー暇だしさあ。」

「まあ今日は仕方ないって!
あたしも居残りだし?
一緒にやって帰り
マックでも行こうよ!」


「うんー。
でもさあ明日から夏休みなのに
HRが数学って意味不明!
ほかのクラスすんごい
騒いでたじゃーん!
あれもテンション下がる。」

「まあ夏休み遊ぼう!
来年は受験なんだから
今年遊んどかなきゃ!」

「だねー。」


なんて他愛もない話をした。



楽しい夏休みが
来ると信じて―――