「それ、本当?」
どこからともなく聞こえてきた声に
あたし達はびくついた。
「ねぇ…由紀、それ本当なの?」
千佳だった。
「ねぇ!!答えて!!
由紀、直也のこと好きなの?!
なんで?!あたし直也のこと
好きって言ったじゃん!
なのになんで……」
千佳が声をあらげる。
「千佳……」
「あたしのほうが好きだった時間は
はるかに長いの!
それをなに?
急に言いだして!!」
千佳は由紀に飛び付いて
壁に押し付けた。
「イヤーーーー!!」
「千佳…やめ…「夏美は黙ってよ!!」
あたしは動けなかった。
「殺してやる!!
由紀、死んでよ!!」
千佳が由紀の首に
手をかけた。
「千佳ーーー!!やめてーーーー!!」
「千佳、やめろ。」
深い、ドスの効いた声がした。
「直也…」
甲斐が目を覚ました。
「工藤をはなせ。」
「直也なんで…」
「聞こえなかったか?」
千佳は絶望した目で
甲斐を見つめながら
由紀から手をはなした。
「ゴホッ…ゴホゴホッ…」
由紀は咳をしながら
床に座り込んだ。
「由紀ぃ……!!」
あたしは由紀に駆け寄り
背中をさすった。
千佳、許せないよ…
