長い時間だったかもしれない、短い時間だったかもしれない。



私達は自然にお互いに抱き合っていた手を放した。



向き合う形になって、今更なんだか恥ずかしくなって、俯いてしまった。



「じゃぁ、僕は麗華との約束を果たすために頑張ってこなきゃ。

おやすみ、麗華」



もう行ってしまうことが寂しくて、はっと顔をあげると、潤がチュッとおでこにキスをおとした。



「唇は約束を果たしたときにいただくよ。
じゃあね」



そう言って潤は出口の方へとむかってしまう。



「潤!
おやすみなさい」