僕はもう、お前程に好きになる人なんていないだろう。
あんなに苦しい思いをしたのも
あんなに悲しい思いをしたのも
こんなに嬉しいと感じるのも
こんなに楽しいと感じるのも
なにより今、とても幸せだと感じるのは
スミレだから。
僕の隣にいるのがお前だからなんだ。
そういえば、しばらくずっと言っていなかったね。
「スミレ」
「何?」
そっと引き寄せて、耳元で囁く。
愛している、と。
また顔を赤くして怒ってくると思っていたけれど、今日のスミレはそうじゃなかった。
恥ずかしそうに笑って、僕の顔を見て
「ありがとう、嬉しい」
そう言うと、スミレは僕を屈ませた。
僕と同じ様に、内緒話をする体制。
ボクも、愛してるよ。
end