ぴぴぴぴぴ ぴぴぴぴぴ


 無機質なアラーム音が部屋の中で鳴り響く。時刻はちょうど七時。

 その時計をセットした張本人は、折りたたみ式の硬いシングルベッドの上で猫のように丸まっていた。


 ぴぴぴぴぴ ぴぴぴぴぴ


「んー……」

 少女は少しだけ身じろぎするが、それ以上は反応を示さない。時計は未だ電子音を放っていた。

「まだ……まだ食べれるわ……。胃袋が破けようとも本望よ……」

 ふふふふ、と怪しく笑いながら少女は言う。どうやら未だ思考は夢の中にあるようでその閉じたまぶたを開くことは無い。ぴぴぴぴぴ。必死の時計の音が切なく響いた。