じいさんとアタシ


ハルさんと警備室をでて、歩きながら彼は言った。


「ウチの奥さんもね…

子どもができなかったわけじゃないんだ。

ちゃんと妊娠もした。


だからね、ひかりちゃんがさっき吐いたの見て『もしや…』って思ったんだ。


食べ物見て、年頃の子が吐いたらそう思うよ」




「アタシ…元々生理不順だから…別に気にしてませんでした」



「そっか…

だけど今日のひかりちゃん、顔色悪いし、

妊娠してなくても休んだ方がいいよ」



「はい…」



「産婦人科に行かなくても、自分で調べられるんだけど…」


「検査薬ですよね?」



「うん…万が一ってこともあるから、調べてみた方がいいよ」


「わかりました…」



ハルさんはアタシを家の下まで送りとどけると、

「困ったことがあったら言ってね」と言って、帰っていった。