残響*Impression

台所に立つ貴方の後ろ姿を気にしつつ、歌詞を手に取る。


愛に溢れているけれど、どことなく切ない歌詞。


メロディーが付いたら、どんな風になるんだろう。


アタシなら、どんなメロディーにする?


「み、見た?」


「うわぁあっ!!」


頭の中に歌詞と自分なりのメロディーを重ねていて、隣に座って居る事には気付かなかった。


「ははっ、そんなに驚かなくても…。恥ずかしいよな、その歌詞…」


「ううん、アタシは好き。もしかして、バンドマンとか?」


「そうだったりして。一応、ボーカルなんだ」


「へぇーっ!!すごぉい!!…いーなぁ」


ボーカルかぁ。


アタシ、歌は下手だけど…ボーカルも憧れちゃうなぁ。


バンドを組んでるって、凄く羨ましいよ。


アタシも入りたいなぁ…。