残響*Impression

―――アタシは無事に高校を卒業し、昼夜のバイトとバンドの掛け持ちをしている貴方と、時間を見つけては度々、会うようになった。


流威の部屋の合鍵を貰い、いつでも好きな時に流威に会いに行く。


大好きな、大好きな貴方のバンドのLIVE帰り。


幸せな気分に浸りながら、駅まで向かう。


耳に残るメロディー、心温まるフレーズ。


どんな愛の囁きよりも、愛が溢れている。


駅までの道のりにどれ程の恋人達に出くわしただろう。


……でも、私は一人でも寂しくなかった。


心の中で何度も今さっき聞いたお気に入りの曲をリピートして、愛しい人が住む家へと向かうのだから―――……