わがまま彼氏


そしたら…、

南ちゃんに押されてプリントが手から滑り落ちた。


「きゃっ…。」



「せんぱいごめんなさい。」


「へ、平気。」


「ごめんなさい。私急いでるんで。」



そして、
愁は南ちゃんとどこかに行ってしまった。


一度も目合わなかった…。
当たり前だよね。
南ちゃんと付き合ってるのかな??やだよ、愁…
そばにいてほしい…。



「も…、やだぁ…っ…う~ 」


目から涙が溢れて前がみにくくてプリントが拾えない。





ふわっ



見なくても分かる、
この香りで誰だかわかってしまうんだ。