しばらくして、彼が真っ赤な顔をしながら 「わりぃ〜!怒ってる?」 なんて言いながら、助手席に乗り込んできた。 何も言わないアタシに顔を近付けてキスをしようとしたのだろう。 知らない、甘い香水の匂い。 そして首には、付けた覚えのないキスマーク…… とっさにアタシは、彼から顔を背けた。 「ねぇ、誰といたの?」 「社長の客に気に入られて、アフター付き合わされたんだよ〜」 「連絡ぐらいできんじゃん。」 「そんなに怒るなよ〜!!」