また、職業病が出てしまう。 いずみちゃんは、笑顔の向こう側に、絶対に何か隠してるよ。 いろんな人を見てきたから、そのくらい分かる。 聞きたい。 でも、聞けない。 ムダに深入りしてしまうと、余計に傷つけることもある。 「何の仕事してんの?」 「アタシ?今はフツーの事務。」 「そうなんだ。偉いね。」 「そんなことないよ。」 「いや、偉い。俺は……抜け出せないから。」 「じゃあ、時期じゃないんだよ。本気で辞めようと思えば、辞めれるもん。」