優衣の横を過ぎる
景色を眺めながら
ゆっくりと歩いて話す。
「おれは雪の日.
好きやけどな。」
「何で?」
眉間にちょっと
皺をよせて
優衣がおれの方を
見上げてくる。
「...だって寒いやん。」
少し考えこんで
優衣の頬が
あかくなっていく____
自分でも気付いたんか
うつむいて
でも優衣の小さい手を
ぎゅっ
と握ったら
「あたしも雪の日
...好きになった。」
って呟いて
握り返してくれた。
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