咲は、男2人組に何か話しかけられているようだった。



最初、男達は咲に道か何かを聞いているだけなのかと思ったが、





「本当にやめてくださいっ!」




と言う彼女の声が聞こえ、男達が彼女の腕を引っ張っているのが見えた。



頭で考えるより先に、体が動いた。




咲のもとへ向かい、男達に絡まれている彼女を自分のもとへ引き寄せた。彼女に腕を掴んでいた男にひどく怒りが湧いた。



咲に触れるのは、俺だけでいい。




「こいつ、俺の」




男達に言い放つと、ばつの悪そうな顔をして去っていった。