君に詩を…

――――――“好きだ。”


そう告げられた桜が舞う季節の屋上。

温かな風が頬を撫でる。
髪がその温かな風と共に踊る。


真剣なあなたの瞳に、決意があった。

――――――“ありがとぅ。”


最後の言葉は、ちゃんとあなたに届いたのかな?

溢れる涙の意味は、あなたにある事。
それは、あなたが好きって事。


涙で滲む視界の中で、あなたの微笑む顔が見えた。

泣き顔なあたしと、優しく微笑むあなた。


涙を流すあたしを大きな腕で抱きしめてくれているあなたを舞い散る桜は優しく見つめていた。



屋上から始まった甘くて幼い恋物語…――――――――――