ヘッド バイブ


「痛ったぁ…」

「想羽ちん大丈夫!?」


あたしは廊下の角で誰かと
ぶつかってしまった

正確にいうと
ぶつかられたんだけどね…


「ごっ…ごめん想羽!」


ぶつかってきた相手を
見ると、黒いサラサラの
髪をした長身の女の子が
しりもちをついていた

「あかりんも大丈夫~?」

優衣がそういって転んでいる
女の子に手を伸ばしている

んん?

あぁ、なんだ、よく見たら
同じクラスのあかりじゃん

「もぉ、気をつけてよね~」

あたしは笑いながら
バシバシとあかりの肩を
叩いた