「ねぇねぇ、俺、あの黄色の晴れ着のねぇちゃんと、やりたいなぁ」

「正月からサカってんじゃねぇよ」

「やらしてくんねぇかなぁ」

「ふらふらしてんじゃねぇよ、こけっぞ?」

「やらせろよぉ、おねぇちゃーん」

「置いてくぞ、てめぇ」
          
              
それほど大きくない神社。
それでも、普段は閑散としている境内には屋台が並び、晴れ着を着た女性や、家族連れ、信心深そうな老人たちがひしめいている。

タカヤは、ニヤニヤと笑いながら、舌足らずな口調で、恥もなく大声ですれ違う女性に卑猥な言葉を浴びせている。

良識ある他人たちが、顔をしかめて、ふたりから距離を置く。