季節の足跡


ぎこちなくお礼を言った僕は、手元の文書を一瞥してから、素早く礼をして隊長室を出た。



…書籍部長官宛ての、文書。



いつだったか、それを届けるのを忙しかった隊長から頼まれたことがあった。


当時、何となく書籍部へは行きづらかった僕は、チャンスだとばかりに快く了承した。


結果、あのひとに会えたし、それ以来僕は、書籍部への文書の受け渡しを進んで引き受けていた。



書籍部へ入ると、一番始めに僕に声を掛けたのは、あのひとだった。


「ユナ?」


その声に振り返った僕は、その姿を見て微笑んだ。


「…ロード。久しぶり」


「全然久しぶりじゃないわよ。この前も来たじゃない」


苦笑しつつ、ロードは右手を差し出した。